ヤブウツギ(スイカズラ科)撮影:01年5月30日 天候:雨
 


戻る
機   材:
キャノン PSG1
次へ
撮影場所:
六甲山中腹

六甲山の動植物は、昔から人間の手が入り、伐採などで様々な影響を受け変遷してきました。明治の頃には、余りにも人間の影響が著しく、草も生えないはげ山だったそうです。後の燃料革命などにより山の木が利用されなくなったことや、献身的な植林で、今の緑豊かな六甲山に回復したのです。今は殆どがアカマツの二次林と植林に覆われていて、その林の下層には、モチツツジなどのツツジ類やヒサカキ、アセビなどの低木類が茂っています.しかし、山頂付近には冷温帯落葉広葉樹であるブナやイヌブナが見られます。その下にはイワカガミやミヤコザサが生育し、本来の自然の姿を知るという点で、学術上からも貴重な存在でしょう。また、六甲山系にはタニウツギ、オオイワカガミ、ミカズキグサなど北方系、あるいは本州の日本海側に分布する植物が南下していることでも有名です。上の写真は太平洋側で主に分布している「ヤブウツギ」ですが、日本海側で咲くはずのタニウツギと一緒に並んで咲くさまは六甲山ならではの光景です。植物学者が注目している所以でしょう             
                         2001年5月30日記